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リスキリング需要をデータで見る。生成AI利用率26.7%と「2030年79万人不足」が示すもの

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この記事のポイント
  • 日本で生成AIを利用したことがある個人は26.7%。中国81.2%・米国68.8%と大差がある
  • 企業の生成AI利用率も日本55.2%に対し、中国・米国・ドイツは9割超
  • 経産省の試算では、IT人材は2030年に最大79万人不足する
  • 一方で自己啓発を実施した労働者は36.8%。この需給ギャップを埋めるために国の補助制度が拡充されている

日本で生成AIを利用したことがある個人は26.7%。一方、中国は81.2%、米国は68.8%です。

「リスキリング」「学び直し」という言葉が流行語のように使われていますが、実際の需要がどれくらいあるのかは、印象論ではなく数字で見たほうが正確です。この記事では、総務省・経済産業省・厚生労働省の公開データから、日本のリスキリング需要の現在地を整理します。

生成AIの利用率:個人も企業も、主要国と大差

総務省の令和7年版 情報通信白書によると、生成AIの利用状況は次の通りです。

個人の利用経験率

利用率
中国81.2%
米国68.8%
ドイツ59.2%
日本26.7%

企業の利用率

利用率
中国95.8%
米国90.6%
ドイツ90.3%
日本55.2%

出典:総務省「令和7年版 情報通信白書

日本の個人利用率26.7%は前回調査から約3倍に増えており、伸び自体は急です。それでも主要国とは大きな開きがあります。

年代別では20代が44.7%で最も高く、40代29.6%、30代23.8%、50代19.9%、60代15.5%と続きます。働き盛りの30〜50代で7〜8割が未利用という分布です。

注目したいのは「利用しない理由」です。最多は「生活や業務に必要ない」で4割超、次いで「使い方がわからない」が約4割。技術への拒否感ではなく、必要性の認識と使い方の知識が普及のボトルネックになっています。

IT人材の需給:2030年に最大79万人不足の試算

経済産業省の委託調査(IT人材需給に関する調査、2019年公表)では、IT人材の不足数は2030年に最大約79万人に拡大すると試算されています。

出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)

この試算は需要の伸びのシナリオによって幅がありますが、少なくとも「IT・デジタル人材の供給が需要に追いつかない」構造は現在まで一貫しています。特にAI・データ活用を担う人材の育成は、この調査の時点から重点課題として挙げられていました。

不足するということは、裏を返せばスキルを持つ側にとっては売り手市場が続くということです。

学ぶ側の現実:自己啓発を実施した労働者は36.8%

では、働く側はどれくらい学んでいるのか。厚生労働省の令和6年度 能力開発基本調査によると、自己啓発を実施した労働者は36.8%(前回調査から2.4ポイント上昇)です。

出典:厚生労働省「令和6年度 能力開発基本調査

上昇傾向にはあるものの、約6割は自己啓発をしていないのが現状です。生成AIの「使い方がわからない4割」と合わせて見ると、学びの必要性と実際の行動の間に大きなギャップがあることが分かります。

数字を並べると見えてくる構造

ここまでのデータを一枚に並べます。

指標数字出典
個人の生成AI利用経験率(日本)26.7%総務省 情報通信白書(令和7年版)
同・中国/米国81.2%/68.8%同上
企業の生成AI利用率(日本)55.2%同上
生成AIを使わない理由「使い方がわからない」約4割同上
IT人材の不足数(2030年試算)最大約79万人経産省 IT人材需給に関する調査
自己啓発を実施した労働者36.8%厚労省 能力開発基本調査(令和6年度)

構造はシンプルです。需要側(企業・市場)は人材が足りず、供給側(働く個人)はまだ動いていない。だから国は補助金を積んででも個人の学び直しを後押ししています。

個人の視点で言えば、「みんながまだやっていない」うちに動くほど差がつきやすい時期だと、データは示しています。

まとめ

  • 日本の生成AI利用率は個人26.7%・企業55.2%で、主要国と大差。ただし個人利用は前回比約3倍と急伸中
  • ボトルネックは拒否感ではなく「必要性の認識」と「使い方の知識」
  • IT人材は2030年に最大79万人不足の試算。スキル保有側の売り手市場は続く見込み
  • 自己啓発を実施した労働者は36.8%。行動している人がまだ少数派である今は、逆に言えば差をつけやすい

具体的にどう学び始めるかは社会人が生成AIを学ぶ3つの選択肢で、実務でどう変わるかの実例は会社員が生成AIを3年使ってわかったことで書いています。

ジュソン

ジュソン

IT業界で10年以上働く会社員。ChatGPT登場初期から生成AIを実務で使い続け、独学でのスキル習得と生成AIパスポート取得の両方を経験。社会人の学び直し・リスキリングを実体験と一次データで発信しています。

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