副業・フリーランスの年収データ|収入分布・人口推移の最新統計【公的調査まとめ】
この記事のポイント
- フリーランスの年収最多層は200〜400万円未満(26.8%)。年収400万円未満が全体の44.7%を占める
- フリーランス人口は約462万〜1,303万人(定義により幅あり)。副業者305万人、希望者は493万人
- 仕事の獲得経路は取引先と人脈で約6割。クラウドソーシングやSNSよりリアルなつながりが収入に直結
- 収入に満足しているのは約3割。「働き方は自由だが収入面は課題」がフリーランスの構造的特徴
「フリーランスって実際どのくらい稼いでるの?」「副業している人はどれくらいいる?」
この疑問に、公的なデータで答えます。
この記事では、フリーランス協会「フリーランス白書」、内閣官房の実態調査、総務省「就業構造基本調査」、ランサーズの調査など、複数の公的・大規模調査をもとに、副業・フリーランスの収入分布と人口推移を整理しました。独立やフリーランス転向を検討している方が「数字」で判断するための参考になれば幸いです。
フリーランスの年収分布:最多は「200〜400万円未満」
フリーランス協会「フリーランス白書2024」によると、フリーランスの年収(経費控除前売上)の分布は以下のとおりです。
| 年収帯 | 割合 |
|---|---|
| 200万円未満 | 17.9% |
| 200〜400万円未満 | 26.8% |
| 400〜600万円未満 | 15.8% |
| 600〜800万円未満 | 11.4% |
| 800万円以上 | 16.5% |
出典:フリーランス協会「フリーランス白書2024」(2024年3月公表、n=1,242)
最も多い層は「200〜400万円未満」の26.8%で、年収400万円未満が全体の44.7%を占めます。一方で800万円以上も16.5%おり、職種や経験によって年収には大きな幅があることがわかります。
なお、これは経費控除前の売上ベースの数字です。実際の手取りを知りたい場合はフリーランス手取り計算機で試算できます。
内閣官房調査:フリーランスは約462万人
内閣官房(新しい資本主義実現会議事務局)・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁が実施した「令和4年度フリーランス実態調査」では、日本のフリーランス人口を約462万人と試算しています。
| 区分 | 人数(試算) |
|---|---|
| 本業フリーランス | 約214万人 |
| 副業フリーランス | 約248万人 |
| 合計 | 約462万人 |
出典:内閣官房ほか「令和4年度フリーランス実態調査結果」
同調査のフリーランスの年収分布では、「100万円未満」が14.1%で最多。次いで200〜300万円未満が12.7%、100〜200万円未満と300〜400万円未満がともに12.6%となっています。
フリーランス白書と比較して低い年収帯に寄っているのは、内閣官房調査が副業フリーランスも含む広い定義を採用しているためです。本業か副業かで収入の中身が大きく変わる点に注意が必要です。
フリーランス人口の推移:10年で約39%増加
ランサーズ「フリーランス実態調査2024」では、広義のフリーランス(副業・兼業を含む)人口の推移を以下のように推計しています。
| 年 | フリーランス人口 | 経済規模 |
|---|---|---|
| 2015年 | 937万人 | 14.6兆円 |
| 2018年 | 1,119万人 | — |
| 2020年 | 1,062万人 | — |
| 2021年 | 1,577万人 | 23.8兆円 |
| 2024年 | 1,303万人 | 20.3兆円 |
出典:ランサーズ「フリーランス実態調査2024」(2025年3月公表)
2015年から2024年にかけて人口は約39%増、経済規模は約39%増。2021年にはコロナ禍でのリモートワーク普及を受けて1,577万人まで急増しましたが、その後はアフターコロナの揺り戻しで減少し、2024年は1,303万人に落ち着いています。
コロナという特殊要因を除けば、フリーランス市場は着実に拡大しています。
副業者数の推移:305万人、希望者は493万人
総務省「令和4年就業構造基本調査」(2022年実施)によると、副業がある人の数は以下のように推移しています。
| 年 | 副業者数(非農林業) | 副業希望者数 |
|---|---|---|
| 2012年 | 234万人 | 368万人 |
| 2017年 | 245万人 | 400万人 |
| 2022年 | 305万人 | 493万人 |
出典:総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月公表)
2022年の副業者数は305万人(5年前比+60万人)で、副業者比率は4.8%。「副業をしたい」と答えた希望者は493万人(5年前比+93万人)に上り、実際の副業者の約1.6倍の人が副業を望んでいます。
雇用形態別の副業者比率は、正規雇用が2.5%、非正規雇用が7.2%。正社員でも副業を希望する人の割合は7.7%(270万人)で、15年前から倍増しています。
仕事の獲得経路:6割が「人脈」
フリーランス白書2024では、最も収入が得られる仕事の獲得経路も調査しています。
| 獲得経路 | 割合 |
|---|---|
| 過去・現在の取引先 | 32.7% |
| 人脈(知人の紹介) | 27.9% |
| エージェントサービス | 13.4% |
| その他 | 26.0% |
出典:フリーランス協会「フリーランス白書2024」
上位2つの「取引先」と「人脈」だけで全体の約60%を占めます。クラウドソーシングやSNS経由よりも、リアルなつながりが収入に直結しているのがフリーランスの現実です。
独立前に人脈を築いておくことの重要性を示すデータと言えるでしょう。独立を検討している方はフリーランス独立適性診断で準備度をチェックしてみてください。
収入への満足度:「満足」は約3割
ランサーズの調査(2024年)によると、フリーランスの収入に「満足している」と答えた人は約32%にとどまります。働き方全般への満足度が約7割(フリーランス白書2024)であるのと比べると、「働き方は自由だが、収入面は課題」というフリーランスの構造的な特徴が浮かび上がります。
特に年収200万円未満の層が2割近くいることを考えると、フリーランスの収入は「上と下の差が大きい」世界です。スキルや営業力によって年収が大きく変わるため、独立前の準備と戦略が重要になります。
2026年4月のFundBridge調査では、フリーランスの84.0%が「収入の不安定さ」を最大の悩みと回答し、60.0%が「会社員に戻りたいと思った経験がある」と答えています。数字の裏側にある具体的な不安と、実際に会社員に戻った当事者の体験はフリーランスの60%が会社員に戻りたい・84%が収入不安【2026年最新】で整理しています。
まとめ:データが示すフリーランスの現在地
各調査のデータを総合すると、以下のような全体像が見えてきます。
- フリーランス人口は462万人〜1,303万人(定義により幅がある)
- 年収の最多層は200〜400万円未満(約27%)
- 副業者は305万人、さらに493万人が副業を希望
- 仕事の獲得は人脈・取引先が6割
- 収入に満足しているのは約3割
「自由な働き方」のイメージが先行しがちなフリーランスですが、収入面では厳しい現実もあります。まずは自分の適性や準備状況を客観的に把握することが大切です。
- フリーランス独立適性診断 — 独立に必要な準備度をチェック
- フリーランス手取り計算機 — 売上から手取りを試算
- 確定申告タイプ診断 — 青色?白色?最適な申告方法を判定
- 個人事業主の廃業率データ — 「10年で9割廃業」は本当か、公的統計で整理
- JavaScriptフリーランスの年収は平均814万円 — SOKUDAN 7,603件データで見る職種別ランキング1位の実態
- フリーランスの確定申告ガイド — 確定申告の手順と節税のポイント
- バーチャルオフィスの選び方 — フリーランスの住所問題を解決
フリーランスの平均年収はいくら?
調査によって定義が異なりますが、フリーランス白書2024では最多層が200〜400万円未満(26.8%)で、年収400万円未満が全体の44.7%を占めます。「平均」よりも「分布」で見ることが重要です。
副業している人はどれくらいいる?
総務省の就業構造基本調査(2022年)によると、副業者は305万人。副業を希望しているがまだしていない人を含めると約800万人が副業に関心を持っています。
フリーランスと会社員、どちらが稼げる?
一概には言えません。フリーランスの年収800万円以上は約16.5%で、会社員の平均給与(国税庁「民間給与実態統計調査」で約460万円)を超える層も一定数います。ただし社会保険や福利厚生の差を考慮する必要があります。
この記事で引用したデータの出典:
- フリーランス協会「フリーランス白書2024」(2024年3月)
- 内閣官房ほか「令和4年度フリーランス実態調査結果」(2022年度)
- 総務省「令和4年就業構造基本調査」(2023年7月)
- ランサーズ「フリーランス実態調査2024」(2025年3月)
エム
IT業界で10年以上の実務経験を経てフリーランスに。青色申告・開業届・相続手続き・資産運用など、お金まわりの実体験をもとに発信しています。
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